CEO挨拶

伊藤忠商事執行役員 東アジア総代表 三村 剛

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 伊藤忠商事は 1972 年、中国政府より日中友好商社の認定を受け、総合商社として初めて日中間貿易を再開させました。以来、中国との関わりは現在まで絶える事無く続いており、その歴史は半世紀以上にわたります。現在、伊藤忠商事の中国における業務形態は国際貿易、国内貿易、投資などを結集させたものであり、総合商社の中でも中国市場におけるリーディングカンパニーであると自負しております。その象徴として、伊藤忠商事は 2015 年、300 億元を出資し、1979 年に初めて中国に投資した海外商社企業 Charoen Pokphand Group Company Limited と業務・資本提携をし、CITIC Limitedの株式20%を共同で取得しました。

 1978 年の改革開放から 40 年以上が経過した中国経済は、高度経済成長期から中高速・安定成長の「新常態」へ移行、様々な課題を抱えながらも、急速な産業構造の転換・高度化の渦中にあります。とりわけ国家戦略として強力に推し進めるイノベーション促進策は、この数年で中国国民の生活スタイルを一変させ、グローバル市場においても先進的なビジネスモデルを次々に生み出す原動力となっています。伊藤忠商事はこのような変化を常にチャンスと捉え、この東アジアから世界的なネットワークの強みを生かしたグローバル案件の創出や、ビジネスの高度化・次世代化に取り組んで参ります。

 ここ数年、国際情勢の不安定化や世界経済の分断が拡大する中で、中国は約5%の経済成長率を堅持し、毎年の経済規模拡大は世界的にも非常に大きな貢献をもたらしています。強固な経済構造と潜在力を備えた中国の将来ビジョン、一貫性のある政策、そして質の高い発展を推進するための新たな施策は、当社が中国市場をさらに深耕していくうえでの信念と決意を一層強固にしています。我々東アジアブロックは、伊藤忠ネットワークの一翼として、「三方よし」の企業理念を実践し、日中経済貿易の協力と両国関係の発展を推し進めるために努力し、人々の豊かな暮らしに貢献して参ります。